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不動産広告

2022.05.20

【2022年版】不動産公取規約改正!!広告の分数表示が変わる!?変更点とポイントを解説

ブログ執筆はご無沙汰の島田です。
突然ですが、2022年(令和4年)9月より、不動産公取規約が改正されることはご存知でしょうか?
例えば、10区画の分譲地から「A小学校まで徒歩10分(800m)」と表示したとします。
今まではこれで問題はなかったのですが、改正後は不当表示となります!
何が悪い?どこが変わった?
規約改正されたことを知らずにいたばかりに注意勧告や罰則を受けてしまった、なんて事が起きないように、改正における要点をまとめましたので、ぜひご一読ください。

目 次

新ルールはいつ出来た?施行日は?

改正案が不動産公正取引連合会の通常総会で承認されたのが2021年10月22日。
その後2022年2月14日に公正取引委員会及び消費者庁に対して改正案の認定申請と、施行規則の変更承認申請を行い、同年9月1日の施行と決定しました。
2022年2月〜8月の半年間、事業者または広告会社への周知期間として設けられ、2022年9月1日より新ルール施行となるのです。
ちなみに現行の規約は周知期間の最終日2022年8月31日までとなります。
周知期間中は現行の規約を使用します。
尚、強化点(厳しくなる部分)については施行日より先に表示をしても問題はないとのことです。

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主な改正点8つのポイント

主な改正の要点を8つに分けて解説します。
この8点の他にも細かく色々ありますが、全部解説するとかなり長くなりますので、不動産公正取引協議会の新旧対照表も併せてご覧いただければと思います。

不動産の公正競争規約(2022年9月1日施行)(PDFデータが新タブで開きます)

【新設】物件種別の追加

今回の改正より、物件の種別が追加となります。
「一棟リノベーションマンション」及び「一棟売マンション・アパート」がそれです。
なお、「一棟リノベーションマンション」は、新築マンション(小規模団地を含み、販売区画が1戸のものを除きます)と同じ表示項目が必要となります。
「一棟売マンション・アパート」の必要項目は、新築(分譲)住宅、中古住宅の販売戸数1戸の場合と同じです(但しこの種別だけの追加項目もあり)。

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【強化・新設】表示項目の新設・追加

今回の改訂では表示項目が新たに新設されています。
まず新設された「一棟売マンション・アパート」は「その旨・住戸数・各住戸の専有面積(最小及び最大)、建物の重たる部分の構造及び階数」がさらに追加されます。
その他の主な追加・変更要素は、

・別表4〜7のインターネット広告・パンフレットに「引渡可能年月」を追加(パンフレットは別表4・6のみ)。
・別表8・9のインターネット広告・パンフレットに「入居可能年月」を追加(パンフレットは別表8のみ)。
・別表1、4及び6のインターネット広告で「取引条件の有効期限」が追加。
・別表3、5及び7〜10のインターネット広告に「所属団体及び公正取引協議会加盟事業者である旨」を追加。
・別表6に「管理員の勤務形態」を追加。

などがあります。

上記で言う別表とは物件種別・使用媒体ごとに表示項目を分かりやすくまとめた一覧表の事です。別表1〜10までがあり、

別表1:分譲宅地(小規模団地を含み、販売区画数が1区画のものを除く)
別表2:現況有姿分譲地
別表3:売地・貸地・分譲宅地で販売区画数が1区画のもの
別表4:新築分譲住宅(小規模団地を含み、販売戸数が1戸のものを除く)
別表5:新築住宅・中古住宅・新築分譲住宅で販売戸数が1戸のもの又は一棟売りマンション・アパート
別表6:新築分譲マンション・一棟リノベーションマンション(小規模団地を含み、販売戸数が1戸のものを除く)
別表7:中古マンション・新築分譲マンションで販売住戸が1戸のもの
別表8:新築賃貸マンション・新築賃貸アパート(賃貸戸数が1戸のものを除く)
別表9:中古賃貸マンション・貸家・中古賃貸アパート・新築賃貸マンション又は新築賃貸アパートで賃貸戸数が1戸のもの
別表10:共有制リゾートクラブ会員権

に分かれています。
(上記は2022年9月の新規約に準拠していますが、現規約でもほぼ同じです。赤字が新規約にて追加した物件種別)
媒体はインターネット広告・パンフレット・チラシ・新聞広告・雑誌広告などで区分されています。

不動産広告は物件種別・媒体により、表示に必要な項目などが色々変わります。
例えば、例えば新築マンションの場合、建物配置図並びに方位はパンフレットには必要ですが、その他の媒体には記載義務は設けられていません。新築分譲住宅には方位についての項目すらありません。
この別表は上記の外部リンク、不動産公正規約PDFの中程にございますので、そちらをご参照ください。

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【緩和】物件写真の使用について

未完成の新築物件に対し、他の物件写真を掲載する場合は、以前では「規模・形質・外観が同一のもの」に限られており、他物件の建物である明記をして初めて掲載可能となりました。
今回の規約では少し緩和されて「取引する建物を施工する者が過去に施工した物件、かつ、構造・階数・仕様が同一で、規模や形状・色等が類似したものについては、取引する建物と異なる部位を明示した上で掲載可能」と変更となりました。
完全一致とならずとも、上記条件を満たして指示された部分を明示すれば(例えば「弊社施工例。実物とはバルコニーの大きさ、外壁の色が異なります」など)、使用が出来るようになります。
ただ、販売物件とあまりにもかけ離れた写真は、新規約でも使えませんのでご注意ください。

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【緩和】予告広告と本広告の使用媒体について

予告広告と本広告時の媒体については、これまで予告広告と同じ媒体で本広告を入れないといけなかったのですが、ホームページのみで本広告を行うことが可能になります。
但し、この場合は予告広告に本広告を行うサイト名(URL含む)と、掲載予定時期を明示する必要があります。
新築分譲マンションの予告広告のチラシを作って(サイト名・URLなし)折込したけど、予算がないので本広告はサイトのみで、と行き当たりばったりに進めることは出来ません。
予告広告の段階から計画よくスケジュールを立てていきましょう。

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【緩和】物件名称の使用基準

こちらについては変更点が2点あります。いずれも使用範囲が少しだけ緩くなりました。

・物件から直線300m以内で使用できる名称について、以前は公園・庭園・旧跡等だったが、新規約では「海(海岸)、湖沼、河川の岸・堤防」を追加
・街道などの道路の名称は、以前の接道物件のみから、直線距離50m以内ならば使用可能に変更

 

例えば観光地としても有名な街道から一本外れた場所の新築マンションのネーミングの場合。
今まではその街道名をマンションの名称に使えなかったのが、新規約で直線50m以内にあるなら使用できるようになります。

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【緩和】二重価格の表示の基準

二重価格と言うのは値下げ前と値下げ後の価格両方を表示したものですが、値下げ前価格(以下、旧価格)の公示日と値下げ後価格(以下、新価格)の公示日が必要です。
そして今までの規約では、旧価格が公示され3ヶ月以上販売されていることが条件でした。
ですが新規約ではこれが緩和され、販売期間が2ヶ月以上に短縮となりました。

二重価格表示例
↑新規約においての二重価格表示例。

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【緩和】住宅ローンの表示項目

住宅ローンを表示する場合、現行規約では最低限必要な項目は以下の通りでした。

・金融機関名又は都市銀行・地方銀行・信託銀行等金融機関の種類
・提携ローン・紹介ローンの別
・融資限度額
・借入金の金利及び利息を徴する方法(固定金利型・変動金利型等の種別)又は返済例(借入金・返済期間・金利などの返済に係る前提条件を提示すること)

 

今回の新規約では「提携ローン・紹介ローンの別」と「融資限度額」は記載の必要がなくなりました。
勿論明示されていても問題はなく、現規約と同様の表示のままでも大丈夫です。

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【緩和・強化】分数・距離表示についての変更

実は今回の改正点については、こちらの変更が一番大きなものとなります。
表示する必要がなくなった緩和点と、より厳しい表示が求められる追加点が混在しています。
一言でさらっと解説するのが難しいので、次章で詳細を解説いたします。

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分数・距離表示についての変更内容4ポイント

分数・距離表示の変更点ポイントは以下の4点です。
主に施設までの徒歩分数についての変更内容となります。
なお、今回の変更に関係しない距離表示の記事が他にもございますので、ぜひご一読下さい。

【過去記事】  【2022年5月更新】不動産広告Q&A【徒歩○分?編】

【緩和】施設への分数表示のみでOKとなった

これは嬉しい緩和点ではないでしょうか。
今までは駅以外は分数表示より距離を優先されていました。
距離がなく、徒歩分数のみの表示はダメ。距離のみなら大丈夫。これが従前のルール。
でも距離だけ見せられても、それってそこ行くのに何分かかるの?恐らく見た人はピンときません(多分、不動産会社の営業さんも…)。
そのため最善なのは分数と距離の表示でした。これなら不当表示にも当たりませんし、お客様にもわかりやすくなります。
ですが今回の改正で距離表示の義務はなくなり、分数のみでも可能になりました。
助かった!今度から環境の分数表示が楽になる!とここまで読んでお喜びの方。次の項目を刮目してご覧下さい。
同時に強化点もあるのですが、これが非常に厳しいものとなり、同時に今回の改正の一番大きな点と言える内容なのです。

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【強化】2戸(区画)以上の物件は最短と最長時間を併記

今まで物件から施設までの距離を計測する際、皆様は分譲地の販売対象区画の一番近いところから測っていたと思います。
旧規約に於いてはそれでも問題はなかったのですが、新規約では一番遠いところからの距離も必要となりました。
一言で言うと、複数住戸(区画)の分譲地においては、駅歩○分〜○分に変更となったのです。
冒頭で「10区画の分譲地から小学校まで10分(800m)が不当表示になってしまう」と述べた理由がこれです。
この場合、一番遠い区画から小学校までが12分かかるとすると、「小学校まで徒歩10分〜12分」という表示となります。

複数区画距離計測概念図
↑分数表示の旧及び新規約での計測起点の図解。A〜H号地の8区画全てが販売対象です。この場合、旧規約では物件からA駅まで最短の徒歩5分のみで済みますが、新規約では一番遠い区画の距離も必要となり、「A駅まで徒歩5〜6分」の表示に変わります。

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【強化】マンション・アパートの距離表示の起点を建物出入口に変更

物件にもよりますが、これも厳しいかもしれません。
集合住宅、特に大きな分譲マンションの場合には気をつけてください。
従来は敷地出入口を起点として分数・距離のカウントが出来たのですが、改正ルールでは建物の出入口からの起点と変更になりました。
因みに建物出入口は入居者さんが常時使用できるエントランスであれば、サブエントランスを起点とする事も出来ます。
マンション距離計測概念図

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【強化】電車乗車時間について

電車乗車時間についても明確な取り決めができました。
従来、電車の乗車時間の表示については以下のようにされていました。

通勤時の所要時間が平常時の所要時間を著しく超える時は、通勤時の所要時間を表示

規約のいう「著しく」がどこまでの範囲なのかも明確でなく、通勤時・平常時、どちらでも表記が可能な状態でした。通勤時も朝・夕どちらを使うかも明記されていません。
これが改正規約では朝ラッシュ時の時間を使用するという事になりました。
平常時の時間は平常時の時間である旨を入れた上での併記が可能という形になります。
さらに、これまでは乗り換えがある場合は、その旨のみ表示で可能でしたが、新規約ではおおよその乗り換え時間も必要となります。

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その他の改正点

今回の規約変更は上記だけに止まりません。
例えば上記の分数表示に関わるのですが、交通の表示の仕方は駅→物件でしたが、物件→駅と逆向きに変更になりました。
その他、擁壁に覆われていないがけ上・がけ下の土地について、以前はその旨の明示で問題はありませんでした。新規約では建物建築(再建築)時に制限を受ける場合は、その内容も必要となります。
また、交通機関を利用しないのが通例の物件の場合、今までは最寄り駅までの距離を明示していたのを、今回からは削除する事が出来ます。
(注:交通の表示義務がなくなったというわけではありません。交通機関を使える場合は表示が必要となります)
その他詳細につきましては不動産公正取引協議会のHP、または新規約のPDFにてご確認ください。

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【要注意!】改正に合わせての注意点【必読】

この記事を読んで、新規約の事を少しでも知って頂ければ幸いですが、新規約に切り替えるにあたり、ご注意いただきたい点がございます。

緩和項目は2022年8月までは使用不可

改正された規約の施行は2022年(令和4年)の9月からとなっています。発表された2022年2月から8月までは周知期間となっており、先述してますが、適用されているのは改正前の現在のルールです。
つまり、改正されるからといって、緩和された部分を反映すると、8月までは不当表示に当たります。
例えば、二重価格がの値下げ価格が2ヶ月前の分でも可能になった。よっしゃ、じゃあ22年6月に4月の値段を使って二重価格やろう!なんて事はできません。
8月までは改正前ルールを使いますので、2022年6月時点での二重価格の表示は、従前通り3ヶ月以上販売されたものが対象となります。
同じく施設までの徒歩分数についても、8月までは距離も併記することで使用可能となります(駅は距離がなくてもOK)。
このように緩和項目については、9月までは使用を控えてください。
尚、厳しくなった部分については今すぐ反映しても問題ないとのことです。

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配布時期に合わせた広告作成を

改正時期前後に広告配布を予定している場合は十分ご注意ください。
9月初頭に合わせてチラシを配布するために作成に動いている時期は恐らく8月頃ではないでしょうか。
媒体〆切が早いものがあれば、8月20日過ぎに印刷を始めているものもあるかと思います。
作成・印刷日は8月で旧ルールが適用される時期であっても、一般の方に広告が配布されるのは9月初頭。新ルールの施行後となります。
規約切り替わり時期での広告は、その広告がいつ配布・公示される事になるのかを念頭に置いて作成して下さい。

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まとめ

今回、規約の変更点について主なところを挙げさせて頂きましたが、規約はこれが全てではありません。
不動産公取規約は先述したとおり、物件種別ごとに記載項目なども変わりますし、他の業種で使えるはずが禁止または制限されている用語なども存在します。
禁止用語については、弊社の不動産DXオウンドメディア「Adrans」でも取り上げさせて頂いておりますので、ぜひこちらもご参照ください。

【要注意!】不動産広告の禁止用語一覧 – Adrans

またアドコミは近畿地区不動産公正取引協議会の賛助会員です。
中には同じように賛助会員になっている会社様もいらっしゃいますが、あくまでも入会は任意であり、不動産の広告代理店でも規約をあまり理解しないまま作成しているという事もあります。
当社は規約が改正される旨は以前の勉強会から聞いており、9月1日に改正されるというお知らせは2月中旬にFAXで情報を頂きました。
こうして公正取引協議会からお知らせとして情報が入ってくるのは、賛助会員として非常にありがたいことです。
アドコミは改正規約にも対応できる広告作りが可能です。
ぜひ一度お問い合わせください。

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