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KPI(重要業績評価指標)

2026.01.16

KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。

KPIは、企業や組織が掲げる目標に対して、どの程度達成に近づいているかを測るための具体的な数値指標です。売上や契約数といった最終的な成果だけでなく、問い合わせ件数、資料請求数、Webサイト訪問数、商談数、内見予約数など、成果に至るまでの中間プロセスを測定する指標もKPIに含まれます。

マーケティングや営業活動では、最終的な成果だけを見ていても、どこに課題があるのかを正確に把握できません。KPIを設定することで、集客・問い合わせ・商談・契約といった各段階の状況を数値で確認でき、改善すべきポイントを明確にできます。

不動産業界のように、顧客との接点が多く、検討期間が長くなりやすい業種では、KPIの設計が営業成果やマーケティング施策の改善に大きく関わります。

KPIの役割

KPIの役割は、目標達成までのプロセスを可視化することです。

例えば、不動産会社が「年間契約数を増やす」という目標を掲げたとしても、その数字だけを追っていては、具体的に何を改善すべきかが分かりません。契約数が伸びない原因が、Webサイトへの流入不足なのか、問い合わせ率の低さなのか、商談化率の低さなのか、内見後のフォロー不足なのかによって、取るべき施策は変わります。

KPIを設定すると、目標達成までの流れを段階ごとに分解できます。

Webサイトへのアクセス数、問い合わせ件数、資料請求数、来店予約数、内見予約数、商談数、契約数などを追うことで、どの段階で成果が落ちているのかを判断しやすくなります。

つまりKPIは、単なる数字管理ではなく、営業やマーケティングを改善するための判断材料です。勘や経験だけに頼るのではなく、データをもとに施策を見直すための基準になります。

KPIとKGIの違い

KPIと混同されやすい言葉に、KGIがあります。

KGIとは「Key Goal Indicator」の略で、日本語では「重要目標達成指標」と訳されます。KGIは、企業や事業が最終的に達成したいゴールを数値化したものです。

例えば、不動産会社であれば「年間売上10億円」「年間契約数500件」「管理戸数1,000戸達成」「売却査定からの成約数100件」などがKGIにあたります。

一方で、KPIはKGIを達成するための中間指標です。

例えば、年間契約数を増やすためには、問い合わせ数、内見予約数、商談数、成約率などを管理する必要があります。これらがKPIです。

つまり、KGIは最終ゴール、KPIはそこに到達するための途中経過を測る指標です。KPIだけを設定しても、最終的に何を達成したいのかが不明確では意味がありません。反対に、KGIだけを設定しても、日々どの数値を改善すべきかが分からなくなります。

KPIとKGIは、必ずセットで設計することが重要です。

不動産業界におけるKPIの例

不動産業界では、集客から契約までのプロセスが複数に分かれています。そのため、段階ごとにKPIを設定することで、営業活動やマーケティング施策の課題を把握しやすくなります。

集客段階では、Webサイトの訪問数、検索流入数、広告クリック数、SNS経由のアクセス数、資料請求数などがKPIになります。例えば、SEO施策を行っている場合は、検索順位やオーガニック検索からの流入数、記事ごとの問い合わせ数などを確認することが重要です。

問い合わせ段階では、問い合わせ件数、資料請求数、来店予約数、オンライン相談予約数、売却査定依頼数などがKPIになります。WebサイトやLP(ランディングページ)の改善では、アクセス数だけでなく、どれだけ問い合わせにつながったかを見る必要があります。

商談段階では、問い合わせから内見予約につながった割合、内見から商談につながった割合、商談から契約につながった割合などがKPIになります。単に問い合わせ数が多くても、商談や契約につながらなければ成果とはいえません。

契約段階では、契約数、成約率、契約単価、契約までの平均期間などがKPIになります。不動産売買や投資用不動産では検討期間が長くなりやすいため、どの段階で顧客が離脱しているのかを把握することが重要です。

このようにKPIを段階ごとに設定することで、営業活動のどこにボトルネックがあるのかを明確にできます。

KPIを設定するメリット

KPIを設定する最大のメリットは、営業やマーケティングの課題を数値で把握できることです。

例えば、問い合わせ数は十分にあるのに契約数が少ない場合、集客ではなく商談や追客に課題がある可能性があります。反対に、成約率は高いのに売上が伸びない場合は、問い合わせ数や商談数が不足している可能性があります。

KPIを見れば、どこを改善すべきかを判断しやすくなります。

また、チーム全体で同じ目標を共有しやすくなる点もメリットです。営業担当者、マーケティング担当者、Web担当者がそれぞれ別の数値を見ていると、施策の方向性がずれやすくなります。KPIを共有することで、チーム全体が同じゴールに向かって行動しやすくなります。

さらに、KPIは施策の効果検証にも役立ちます。広告運用、SEO、SNS、メール配信、追客施策などを実施した際に、どの数値が改善したのかを確認することで、次の改善策を立てやすくなります。

KPIは、営業やマーケティングを感覚ではなくデータに基づいて改善するための重要な指標です。

KPIとWebマーケティングの関係

Webマーケティングでは、KPIの設計が特に重要です。

Webサイトや広告、SNS、メール配信などは、数値を計測しやすい施策です。そのため、KPIを適切に設定することで、どの施策が成果につながっているのかを把握しやすくなります。

例えば、Webサイト運用では、訪問数、ページ閲覧数、滞在時間、直帰率、問い合わせ数、<a href=”/glossary/conversion-rate/”>CVR(コンバージョン率)</a>などがKPIになります。広告運用では、表示回数、クリック数、<a href=”/glossary/ctr/”>CTR(クリック率)</a>、<a href=”/glossary/cpc/”>CPC(クリック単価)</a>、コンバージョン数などが重要です。

ただし、数値を多く追いすぎると、かえって判断が難しくなります。

不動産会社のWebマーケティングでは、最終的に問い合わせや来店予約、査定依頼、内見予約などの<a href=”/glossary/conversion/”>コンバージョン</a>につながっているかを確認することが重要です。

アクセス数が増えていても、問い合わせにつながっていなければ、コンテンツの内容や導線に課題がある可能性があります。反対に、アクセス数が少なくてもCVRが高いページは、広告やSEOでさらに流入を増やす価値があります。

KPIは、Webマーケティングの成果を正しく判断するための基準になります。

KPI設定のポイント

KPIを設定する際は、具体的で測定可能な数値にすることが重要です。

「問い合わせを増やす」「成約率を上げる」といった曖昧な目標では、達成できたかどうかを判断できません。「月間問い合わせ数を100件にする」「内見予約率を20%にする」「売却査定依頼を月30件獲得する」のように、数値で確認できる形に落とし込む必要があります。

また、現実的でありながら、成長につながる水準に設定することも重要です。現在の問い合わせ数が月20件の状態で、いきなり月300件を目標にしても、現場との乖離が大きくなります。過去の実績や市場環境、広告予算、営業体制を踏まえて設定することが必要です。

さらに、KPIは一度設定して終わりではありません。毎週・毎月のレビューを行い、数値の変化を確認しながら改善を続けることが重要です。

不動産会社の場合、繁忙期や閑散期、エリア特性、広告予算、物件在庫などによって数値が変動します。そのため、固定的に見るのではなく、状況に応じてKPIを見直すことも必要です。

KPI設定でよくある失敗

KPI設定でよくある失敗は、最終成果につながらない数字ばかりを追ってしまうことです。

例えば、Webサイトのアクセス数だけをKPIにしている場合、アクセスは増えているのに問い合わせが増えないという状況が起こることがあります。アクセス数は重要ですが、不動産会社にとって本当に重要なのは、問い合わせや来店予約、査定依頼などの成果につながっているかどうかです。

また、KPIを多く設定しすぎることも失敗につながります。見るべき数字が多すぎると、どこを改善すべきか分からなくなります。

KPIは、事業目標に直結する重要な数値に絞ることが大切です。

さらに、KPIを設定しても、現場で共有されていなければ意味がありません。営業担当者やマーケティング担当者が数値を理解し、日々の行動に反映できる状態にする必要があります。

KPIは管理者だけが見る数字ではなく、チーム全体で改善に活用するための指標です。

KPI管理に役立つツール

KPIを管理するには、表計算ソフトだけでなく、CRMやMA、アクセス解析ツールなどを活用する方法があります。

例えば、CRM(顧客関係管理)を活用すれば、問い合わせから商談、契約までの顧客情報を一元管理できます。どの流入経路から問い合わせがあり、どの顧客が商談に進み、どの案件が契約につながったのかを把握しやすくなります。

また、MA(マーケティングオートメーション)を活用すれば、見込み顧客へのメール配信や行動履歴の管理、スコアリングなどを行うことができます。検討期間が長い不動産業界では、問い合わせ後のナーチャリングが成果に大きく影響します。

WebサイトのKPI管理では、アクセス解析ツールを使って、流入経路、ページ閲覧数、コンバージョン数などを確認します。これらのデータを組み合わせることで、集客から契約までの流れをより正確に把握できます。

まとめ

KPIとは、企業や組織が目標を達成するために設定する重要な数値指標です。

不動産業界では、集客、問い合わせ、商談、内見、契約といった複数のプロセスがあるため、段階ごとにKPIを設定することが重要です。KPIを適切に管理することで、どこに課題があるのかを把握し、営業活動やマーケティング施策を改善しやすくなります。

また、KPIはKGIとセットで考える必要があります。最終目標であるKGIを明確にし、その達成に必要な中間指標としてKPIを設定することで、日々の行動と事業成果を結びつけることができます。

不動産会社がWebマーケティングや営業活動の成果を高めるためには、勘や経験だけに頼るのではなく、KPIを活用してデータに基づいた改善を継続することが重要です。

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