HTMLメールとは?構築の基本と注意点
メール形式については大きく分類すると、「HTMLメール」と「テキストメール」の2つの形式が存在しますが、このうち、「テキストメール」とは、皆さんが普段から会社のパソコンや以前ガラケーなどでの受信で馴染みのある、テキストだけで構成されたメール形式のことです。
一方で、今回解説する「HTMLメール」は、HTML形式(Webページを作るための言語形式)で作成されたメールのことです。HTMLメールでは文字のフォントや色、大きさを変えることができるだけでなく、画像や動画を入れたり、自由にレイアウトすることが可能です。HTMLメールを活用することで、より具体的なイメージを伝えたり、視覚的な訴求をすることができます。
目次
HTMLメールのメリット
HTMLメールのメリット
①写真や動画効果により、視覚的な訴求ができる
先ほどHTMLメールは「Webページを作るための言語形式」と説明しましたが、画像や動画が文章の要所要所に効果的に貼り付けられたHTMLメールは、文字だけの情報に比べ圧倒的な情報量になります。
特に不動産業界だと、物件の外観や部屋の作りなど画像や動画で訴求する事が多いため、HTMLメールは比較的実用に向いていると考えられます。
よくあるパターンとしては、以前に獲得した顧客情報を元に作成したHTMLメールをメルマガとして配信し、再来場に結び付ける使い方が多いです。
かつ、HTMLメールにHPのURLや来場に直接結びつけるための予約フォームURLなどがあれば、物件HPへの流入数が増えやすいのはもちろんの事、そのままコンバージョンに繋がる事もあります。
直近ではありますが、弊社が担当している物件にてHTMLメールのメルマガを実施したところ、タイミングもあるかと思いますが、1週間で資料請求が9件と来場予約が6件獲得出来ました。このような結果はずっと続く訳がないと分かってはおりますが、費用対効果を考えると、HTMLメールを一つ作成してここまで反響があるのであれば試してみる価値はあると考えております。
②開封率やクリック率などを測定できる
HTMLメールは、計測タグを埋め込むことで実際に配信したメールの開封率が計測できます。この開封率がメールのタイトルや配信のタイミングでどのように変化するかを確認することで、「〇〇〇なタイトルは開封率が高い」「〇曜日の午後に配信したメールは開封率が低い傾向がある」など、開封率向上のための分析を行い改善のための取り組みが可能です。
どんなに素晴らしいメールであっても、まず受信者に開封されなくては全く意味がありません。ちょっと乱暴な言い方になってしまいますが、品質60点程度のメールであっても開封されさえすれば、開封されずに終わった品質90点のメールよりもずっと価値があります。
それだけメール配信にとって、まず「受信者がそのメールを開封してくれるか否か」は死活問題です。HTMLメールはこの点において、配信後のユーザー行動が把握できないテキストメールに比べ配信後の状況を把握することができ、改善に活かせることで圧倒的に有利です。
不動産業界でよく聞くパターンとしては、制作物に力を入れていざ広告を実施。
出た結果について議論するも、その結果の詳細まで調べる事がないパターンが多いです。
「何故ダメだったのか?」、「反響があったならどういった部分にユーザーは響いてくれたのか?」など改善する事に時間と費用を使わないため勿体ないと思っております。
上記でも記載しておりますように、HTMLメールはデザインを大事にする事はもちろん、開封率やクリック率など結果としてすぐに分かるようになっているため、その都度結果について議論をおこないやすく、改善するにしてもコストが安くすむことが多いため、気軽にユーザーにアプローチするツールとしてはオススメです。
HTMLメールのデメリット
HTMLメールはテキストメールと比べいくつかのデメリットもあります。
① メールの容量が大きくなりやすい
HTMLメールは、文字列の情報だけでなく色やレイアウト、フォントや画像・動画データそのものの情報も包含してしまうために、文字だけのテキストメールに比べてどうしても容量が大きくなってしまいます。
こうした容量が大きいメールには不利な点が2つあります。
1つ目は、メールを受信者が開封する際に時間を要してしまうことです。
どれくらい時間を要してしまうかは、ユーザーのネット回線の状況とメール容量の大きさ次第ですが、そのため、開封したユーザーのネット環境が良くない(例えば、回線速度が遅いなど)場合には折角の画像などが表示されなかったり、開封中にユーザーがメールアプリを閉じてしまう、などスムーズに配信ができない危険性がともなうことになります。
2つ目は、相手の受信ボックスを圧迫してしまうことです。
受信ボックスには、ある程度サーバー側で受信容量の制限が設けられている場合がほとんどです。そのため、容量の大きなHTMLメールをユーザーに対して定期的に送ってしまうと、相手の受信容量がいっぱいになってしまい、メールの受け手は定期的にメールを削除したり、場合によっては配信を拒否することもあり得ます。
2のような問題については、マルチパートメールを使用することで解決出来ます。
マルチパートメールとは、HTMLメールとテキストメールを両方作成しておき、ユーザー側がどちらでも受信できる用にしておき、メールの受信者が利用しているメールソフトに合わせる形でHTMLメールとテキストメールを表示する機能です。
HTMLメールを相手に送信し、その相手のメーラーがHTMLメールに対応していない場合は自動的にテキストメールに変換するようになっています。
マルチパートメールの作成は専門的なスキルが必要ですが、メール配信ツールを利用すればマルチパートメールの設定は比較的簡単に行えます。
大多数に配信するメルマガの場合、「HTMLメールを送りたいけど、相手のメーラーがHTMLメールに対応しているか否か不明である」というケースがほとんどです。
メルマガなどは基本的にマルチパート配信を徹底しておくのが無難です。
② 受信側の環境設定に依存する
受信者のメーラー環境によっては、受信したHTMLメールがきちんと表示されないこともあります。制作側は作成したHTMLメールが正常に表示されるかどうかを考慮して、制作を行う必要があります。
③ セキュリティの観点からブロックされやすい
企業ドメインの社用メールアドレスなどでは、企業側でセキュリティを高めている場合があり、そもそもHTMLメールを受信拒否するような設定になっていることもあり得ます。
ウイルスをメール受信者のパソコンやスマホに送り込むことも可能で、受信者が不用意にメールを開くだけでウイルスに感染してしまうという危険性があります。
また、開封率や到達率を計測できることを逆手に取り、スパム業者はメールアドレスの死活チェック(メールが開封されている=有効なメールアドレスとなる)を行うことがあります。
メールが受信される状況にあるアドレスは、スパム業者間でアドレスをリスト化され、迷惑メールの標的にされてしまいます。
④ 若干の制作スキルが必要
文字情報だけのテキストメールの場合は、文字列をタイピングするだけの技術が有れば基本的に使いこなせますが、HTMLメールの場合は文字情報以外にも様々な情報を制御しなくてはなりません。
HTMLメール作成のプログラミングには、専門的な知識が必要です。
そのため、自前で作成するにはプログラム知識修得のための手間や時間を要してしまうことになります。Webを仕事としている方であれば、少なからず「HTML」という言語には触れた経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。
HTML言語自体はそれほど難しくないよ、という方も多いでしょう。
しかし、そのHTML言語で書かれたHTMLメールになると、②で述べたとおり様々な制約が課せられ様々な「コツ」が必要になります。
より詳しい情報は、下記の資料ダウンロードボタンよりお問い合わせください。
HTMLメールは導入するべき?
【HTMLメール レイアウト例】
先程上記では、HTMLメールの注意点として「自前で作成できるようになるには、専門的な知識が必要」と記述しましたが、実はすべてを自前で構築するケースはほとんどなく、HTMLメールの制作自体には特殊なスキルは不要になりつつあります。
今では「HTMLメール作成サポートツール(アプリ)」も数多くリリースされており、無料でダウンロードできるものや、メルマガ運用ツールに機能として実装されているものもあります。
これらをうまく利用することで、ドラッグ&ドロップでパーツや写真を配置するだけで、専門的な知識がなくてもHTMLメールが作成できるようになってきております。
HTMLメールを積極的に使った方が良いケース
① セミナー、イベント(優先案内会)のご案内
セミナーやイベント(優先案内会)の案内については、わかりやすさや関心喚起が肝心です。
このようなケースではメールのファーストビューに登壇者の近影画像などを見栄え良く
配置することの出来るHTMLメールがおすすめです。
さらに、開封状況の把握もできるので、集客状況の予想にも役立てることができます。
② 配信対象者が多岐にわたる場合
このようなケースでも、開封状況やクリック率を確認できることのメリットを最大限に
活かせるHTMLメールを使うのがおすすめです。
不動産広告においてHTMLメールの役割は「PC版社内資料のナーチャリング(顧客育成)?」
何のために、どんな情報を受け手に届けたいかによって、
配信内容に適した方法でメールを配信するのが最も重要なことですが、
HTMLメールを使う時点で相手の個人情報は入手出来ている訳です。
不動産広告において不動産会社様が発信する相手の情報をめちゃくちゃ欲するのに、
入手したらイチからの問合せ客と同じ情報をずっと流し続けるだけ、
毎日の様に届くPP封筒に入った適当感満載のチラシ類に嫌気がさしているのだと思います。
以前、ある不動産会社様に伺いお話を聞いたところ今はもう現場の営業マンには来場予約しか渡さず、顕在層と潜在層の問合せ客は全て社内資料やメールにて個別にナーチャリング(顧客育成)してから「買いたい」状態に営業マンにバトンタッチして販売数を伸ばしているそうです。
私達と一緒に顕在層と潜在層の問合せ客は全てナーチャリング(顧客育成)してから
「買いたい」状態にするHTMLメールを試してみませんか?