株式会社アド・コミュニケーションズ | マーケティングDXとメディア戦略で、
企業のプロモーションをトータルデザイン

オンライン無料相談 お問い合わせ

中東危機で資材高騰!今すぐすべき不動産業界対策!

今回は緊急で記事を執筆しています。2026年4月現在、中東情勢の緊迫化が私たちの業界に深刻な影を落としています(いわゆる「ナフサショック」)。本記事では、不動産専門のマーケティング会社の視点から現状の事業リスクを精査し、皆様のビジネスを守るための具体的な対策をご紹介したいと思います。

なぜ今、不動産事業に多大なリスクが迫っているのか

現在の不動産業界は、かつてないほどのサプライチェーンの危機に直面しています。2026年4月現在、中東情勢の悪化を背景に、あらゆる建築資材の供給網が寸断されつつあります。分譲マンションや注文住宅のプロジェクトにおいて、資材が予定通りに納品されない、あるいは予算を大幅に超過するといった事態が日本全国で多発する危険性があります。

特に恐ろしいのは、これが単なる「一時的な値上がり」ではなく、「供給そのものの停止」を含んでいるという点です。建材の調達ができなければ、物理的に建物を完成させることができず、企業としての売上を計上できなくなります。

不動産開発は、土地の仕入れから企画、着工、そして引き渡しまで数ヶ月から数年単位の長期プロジェクトです。今の時点で正確な情報を把握し、先回りして対策を打たなければ、半年後の決算時に取り返しのつかない大赤字を抱えるリスクがあります。私たちは今、この危機的状況を冷静に受け止め、即座に行動を起こさなければならないフェーズにいます。

建築資材の急激な価格高騰

まず直面しているのが、原材料価格や輸送費の高騰に伴う建材の劇的な値上げです。中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰は、プラスチック製品や化学製品だけでなく、それを運ぶ物流コストにも直結しています。

数パーセントの微増であれば企業努力で吸収できるかもしれませんが、今回は数十パーセント単位での異常な高騰が相次いでいます。これにより、着工前に組んでいた実行予算が根底から覆されることになります。

特に分譲住宅や注文住宅では、あらかじめお客様と請負金額を確定させているケースが多く、後から発生した資材の高騰分を価格に転嫁することは容易ではありません。結果として、施工すればするほど利益が削られ、最悪の場合は赤字工事となってしまう危険性をはらんでいます。

新規受注の停止と深刻な供給制限

価格高騰以上に現場を混乱させているのが、メーカー側による「新規受注の停止」や「供給制限」です。お金を払えば買えるという状況ではなくなりつつあります。

長年付き合いのある既存の取引先であっても、在庫状況次第では希望する数量を確保できない事態が発生しています。例えば、基礎工事が終わったのに断熱材が届かない、内装工事に入りたいのに接着剤がない、といった理由で現場が完全にストップしてしまいます。

現場が止まれば、職人の手配をやり直す必要があり、追加の人件費や仮設費用の延長など、見えないコストが雪だるま式に膨れ上がります。この「モノが手に入らないリスク」こそが、現在の不動産業界において最も警戒すべきポイントと言えます。

【資材別】各メーカーの現況と今後の見通し

ここからは、建材商社が2026年4月初旬にまとめた資料に基づき、具体的なメーカーの現況を確認していきます 。中東情勢の影響に伴い、多くのメーカーで厳しい対応がとられています 。
状況は日々変動していますので、現段階での情報収集段階の為、あくまで参考資料とお考えください。

断熱材・屋根材の深刻な値上げと受注停止

住宅の省エネ性能を左右する断熱材や、建物を守る屋根材において、非常に大規模な価格改定と供給制限が実施されています。

  • アキレスの断熱材(硬質ウレタンボード等)は、5月1日出荷分より40%の価格改定が予定されています 。
  • 三昌フォームテックのEPS製品全般も、5月1日納入分より40%の価格改定となり、新規取引先の見積および受注が停止されています 。
  • カネカケンテックとデュポン・スタイロの断熱材においても、それぞれ4月1日および5月1日出荷分より40%の価格改定が実施されます 。
  • 旭ファイバーグラスやパラマウント硝子工業のグラスウール製品全般では、新規取引先の見積および受注が停止され、状況次第で供給制限が行われます 。
  • 屋根材に関しても、田島ルーフィングが5月1日納入分より40〜50%の価格改定を実施します 。
  • 日新工業のアスファルトルーフィング類は4月21日出荷分より約40%の価格改定となり、一時的に受注や出荷が制限される可能性があります 。

このように、住宅建設に不可欠な基礎資材が軒並み40%前後の大幅な値上げとなっており、さらに新規の調達が極めて困難な状況です。

化成品・接着剤の欠品と納期未定

内装工事などで多用される接着剤やシーリング材などの化成品も、原料調達の先行き不透明感から深刻な影響を受けています。

  • アイカ工業の化成品全製品は3月25日出荷分より25%以上の価格改定が実施されており、新規取引先の見積および受注が停止されています 。
  • 住友ベークライトのポリカーボネート樹脂全製品などは、5月7日出荷分より20%以上の価格改定が行われます 。
  • 積水化学工業などの全製品において価格改定の実施が予定(時期・改定幅は未定)されており、新規取引先の見積および受注が停止されています 。
  • コニシの接着剤は、速乾系接着剤を中心に欠品が生じており、価格改定や受注制限の可能性があります 。
  • オーシカやセメダインの接着剤においても、原料の入荷量や価格動向の見通しが不透明な状況となっています 。

特に、速乾系接着剤の欠品は内装工程の進捗に直結するため、マンションや住宅の仕上げ段階で予期せぬ工期遅延を引き起こす要因となります。

石膏ボードや住宅設備の連鎖的な影響

内装のベースとなる石膏ボードや、水回り設備に関しても、部材調達の滞りやコスト増が顕著に表れています。

  • 吉野石膏の石膏ボード全般は、6月1日出荷分より20%程度の価格改定が実施されます 。
  • チヨダウーテの石膏ボードも6月1日出荷分より20%程度の価格改定となります 。
  • パロマおよびパーパスの給湯器に関して、特注色の給湯器配管やカバー等は、溶剤塗装に使用するシンナーの調達が不安定なため、新規特注色の発注につき納期回答ができない見通しとなっています 。
  • ハウステックのシステムバスなどの住設機器は、4月1日発注分より3〜6%程度の価格改定が実施されています 。

給湯器の特注色で納期回答ができないという事態は、注文住宅においてお客様のこだわりの仕様が実現できない、あるいは引き渡し時期の目処が立たないという致命的なクレームに発展するリスクを含んでいます。

分譲・注文住宅業界が直面する3つの事業リスク

前章で確認した通り、特定の一部メーカーだけでなく、住宅を構成するあらゆるパーツで危機が進行しています。中東情勢の緊迫化前から値上げアナウンスをしていたメーカーも含め 、これらが合わさることで、不動産会社は以下の3つの重大な事業リスクに直面します。

1. 建築コスト増大による利益圧迫

最も直接的かつ破壊的なリスクが、利益率の大幅な低下です。例えば、断熱材や屋根下葺材が40%以上値上がりし、石膏ボードも20%値上がりするとなれば、建物全体の原価は想定を遥かに超えます。

分譲マンションのように、数年前に事業計画を立て、すでに販売価格を決定してしまっているプロジェクトでは、この原価高騰を販売価格に後乗せすることは不可能です。結果として、当初見込んでいた事業利益が吹き飛び、最悪の場合はプロジェクト単体で赤字に転落する恐れがあります。

また、これから販売を開始する物件に関しても、高騰したコストをすべて価格転嫁すれば、相場から乖離してしまい「売れない物件」となるジレンマに陥ります。

2. 工期遅延に伴う引渡しトラブル

モノが届かないことによる工期の遅れは、不動産会社にとって致命的な信用失墜に繋がります。例えば、給湯器の部材や接着剤が一つ欠品するだけで、建物の完成は数週間から数ヶ月単位で遅れてしまいます。

お客様は、引き渡し日に合わせて現在の住まいの退去手続きや、子どもの転校手続き、住宅ローンの実行などを進めています。工期が遅延すれば、お客様に仮住まいの費用や家賃の二重払いを強いることになり、多大な損害賠償請求や契約解除のトラブルに発展するリスクがあります。

特に注文住宅では、お客様の不満がダイレクトに会社の評判(口コミ)に反映されるため、今後の営業活動にも長期的な悪影響を及ぼします。

3. 資金繰りの悪化とキャッシュフロー危機

工期が遅れるということは、お客様からの「最終金の入金(引き渡し時の決済)」が遅れることを意味します。不動産開発において、仕入れや工事の中間金など「支払い」は先行して発生するため、入金が数ヶ月ズレ込むだけで会社のキャッシュフローは一気に悪化します。

さらに、資材メーカーや建材問屋が供給不安から「現金払い」や「支払いサイトの短縮」を求めてくるケースも想定されます。利益が出ているように見えても、手元の現金がショートしてしまえば黒字倒産という最悪の結末を迎えることになります。中小のビルダーや工務店にとっては、まさに死活問題となるリスクです。

危機を乗り切る!今すぐ実践すべき具体策

この未曾有の資材危機を生き残るためには、これまでの「なんとかなる」という楽観的な観測を捨て、即座に防衛体制を構築する必要があります。以下に、業界の専門家としての視点から今すぐ実践すべき具体的な対策をご紹介します。

代替品の確保と複数ルートの開拓

特定のメーカーや製品に依存する従来の調達方針を即座に見直してください。例えば、日本ノボパン工業やENボードの置床用PBは新規取引先の見積・受注が停止され、状況次第で供給制限がかかります 。 このような事態に備え、設計部門と購買部門が連携し、あらかじめ「プランB」「プランC」となる代替部材をリストアップしておくことが必須です。 また、仕入れ先となる建材問屋や商社も、1社に依存せず複数ルートを開拓し、平時から情報交換を密に行うことで、いざという時の融通を利かせてもらえる関係性を築いておくことが重要です。

顧客への早期告知と契約条件の防衛策

トラブルを最小限に抑える最大の防御は「誠実かつ迅速な情報開示」です。現在進行中のプロジェクトのお客様に対しては、中東情勢による世界的な資材不足の現状を隠さずに伝え、工期延長の可能性について事前に理解を求めておくべきです。

また、これから新規で請負契約を結ぶお客様に対しては、契約書や重要事項説明書に「不可抗力(戦争や国際情勢の急変等)による資材調達の遅延・価格高騰に伴う、工期の延長および価格協議の条項」をしっかりと明記し、法的な防衛線を張っておくことが会社を守る上で不可欠です。

 

お客様への説明は、言い訳がましくならないようにするのがポイントです。『業界全体が大変だから』というトーンではなく、『お客様の大切な家を確実に完成させるために、現在このような予防線を張らせていただいています』と、あくまでお客様の利益を守るための措置であることを強調すると、信頼感アップに繋がります!

 

徹底した工程管理とコスト見直し

現場の工程管理をこれまで以上に緻密に行い、資材の発注タイミングを前倒しにしてください。「現場が必要になったら発注する」というジャストインタイムの考え方は、現在の供給制限下では通用しません。保管コストがかかったとしても、早い段階で資材を確保し、自社の倉庫にプールしておくなどの強気な在庫戦略も検討すべきです。

同時に、設計段階での徹底的なコスト見直し(VE:バリューエンジニアリング)を行い、過剰な仕様を削り、少しでも原価を抑える工夫を全社横断で実施してください。

まとめ:社内体制強化の機会に

現在の中東情勢に端を発する建材の価格高騰と供給制限は、不動産会社の利益とキャッシュフローを直撃する極めて危険な事態です。アキレスや三昌フォームテックなどの断熱材をはじめ、各社で40%規模の値上げや受注停止が起きています 。 この危機を乗り切るためには、「調達ルートの多様化」「顧客との契約条件の見直し」「徹底した工程・在庫管理」という3本柱を今すぐ実行に移す必要があります。状況を悲観するだけでなく、ピンチを社内体制強化のチャンスと捉え、迅速に行動を起こしましょう。

私たちアド・コミュニケーションズでは不動産会社様のお役に立てる情報を随時配信しております。この難局を乗り越え、皆様の事業が前向きになる事を切に願います。最後までご拝読いただきありがとございました。

弊社では、マーケティングから販売、広告戦略立案、WEB制作や広告配信・SNS運用や広告配信・各種メディア掲載・パンフレットやチラシ制作などのSPツール制作まで幅広く取り扱っておりますので、お気軽に是非ご相談ください。

オンライン無料相談 お問い合わせ