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紙のDM×デジタル活用で成果を出す。物件所有者に寄り添うパーソナライズDMの裏側

不動産を所有されている方へ届けるダイレクトメール(DM)は、以前からよく使われている手法です。多くの案内が届く中で、どうすれば手元に残し、目を通してもらえるのか。今回は、受け取る方の物件に合わせて案内文を少しずつ変え、AIなどのデジタル技術を制作プロセスに取り入れることで、約1か月で発送まで進めた事例をご紹介します。今回は具体的な運用方法ではなく、紙の案内にデジタルの力を組み合わせる中で、私たちが大切にした考え方をご紹介します。

今回の案件について

今回ご相談いただいたのは、不動産の売売仲介を行う会社様からのダイレクトメール(DM)制作・発送案件です。
不動産を所有されている方に向けて売却を呼びかけ、将来的に検討される可能性のある所有者様との接点をつくることを目的としていました。取り組んだのは、所有されている物件に合わせて案内の内容を少しずつ変えたDMの制作です。AIなどのデジタル技術を活用し、チラシ・挨拶状の制作から大量のDMの発送までを約1か月で完了させ、この施策をきっかけに売却物件1件の発掘にもつながりました。

大量に届けるときも、受け取るのは一人ひとり

不動産の売却を呼びかけるDMは、以前から使われている販促手法です。
所有者様の中には、複数の不動産会社から案内を受け取っている方もいらっしゃると思います。その中で目を通していただくためには、見た目を整えることに加えて、「自分に関係のある案内だ」と感じてもらえる内容が必要だと考えています。
今回のDMでは、すべての送付先に同じ文章を届けるのではなく、所有されている物件に合わせて内容を少しずつ変更しました。DMとしての基本的な役割は共通でも、受け取る方が所有している物件はそれぞれ異なります。一律の案内で伝えられることと、物件に合わせた案内だから伝えられることには、違いがあると感じています。

もちろん、内容を変えれば必ず読んでもらえるわけではありません。それでも、届ける側の都合だけで文章をまとめず、受け取る方との接点を考えることには意味があります。私たちが制作するのは大量のDMですが、所有者様の手元に届くのは、その中の1通です。その視点は、部数が多くなっても忘れずにいたいと思っています。

部数が多い施策でも、受け取る方には「自分に届いた1通」です。

内容を変える工夫を、実際に届けられる形へ

物件に合わせて案内の内容を変えると、その分、制作や発送に向けた対応も増えます。企画として良いと思える内容でも、必要な部数を、必要な時期に届けられなければ実施につながりません。今回の案件では、チラシや挨拶状の制作から発送までを、約1か月で進めました。私がこの事例でお伝えしたいのは、単に短期間で大量のDMを発送したということだけではありません。内容に変化をつける工夫と、実際に発送まで進める段取りを、一つの施策として組み合わせた点です。案内の内容にこだわっても、完成までに時間がかかりすぎれば、お客様が予定している営業活動と合わなくなることがあります。一方で、進めやすさだけを優先すれば、受け取る方に向けた工夫が薄くなってしまいます。だからこそ、制作物の内容と進行の両方を見ながら、実施できる形に整えることが、私たちの仕事だと考えています。

今回は、AIなどを活用することで大量の制作対応を効率化し、内容を少しずつ変えたDMを約1か月で発送まで進めることができました。具体的な制作・運用方法は控えますが、デジタル技術を取り入れることで、紙の販促でも取り組めることが広がると感じた案件でした。

AIの活用が、紙の販促を支える

AIの活用というと、画像や文章を生成する場面を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。今回の施策では、AIなどを制作業務に取り入れ、大量のDMを形にするために活用しました。最終的に所有者様へ届くのは、封筒に入った紙の案内です。その制作を支える部分で、デジタルの力を使っています。

私は、こうした使い方にもAIを取り入れる価値があると感じています。新しい技術は、目に見える表現をつくる場面に限らず、これまでの制作や進行を支える場面でも役立つからです。紙の案内には、手元に置いて見返せることや、自分のタイミングで内容を確認できる良さがあります。今回も、その接点を生かす方法としてDMを制作しました。そこにデジタル技術を組み合わせることで、内容に変化をつけながら大量に届けるという取り組みを進められました。

「紙の販促」と「デジタルの活用」を別々に考える必要はないと思います。届けたい相手と目的に合わせて組み合わせることで、既存の手法にも工夫の余地が生まれます。今回の案件は、その可能性を実際の仕事の中で感じられた事例でした。

届けるのは紙の案内。その制作を支える部分に、デジタルを活用しました。

売却物件1件の発掘につながったこと

今回の施策をきっかけに、売却物件1件の発掘につながり、お客様には施策にかかった総費用を上回る利益が生まれました。不動産会社様にとって、売却物件の獲得は事業を支える大切な活動です。その活動に、今回のDMが一つのきっかけとして関われたことを、うれしく感じています。

ただ、この結果だけをもって、同じDMを送れば同じ成果が得られるとは考えていません。不動産の売却には、所有者様のご事情や検討のタイミングなど、さまざまな条件が関わります。その中で私たちができるのは、接点をつくるための案内を考え、実施できる形に整えて届けることです。そして、制作や発送という作業の先に、お客様がどのような成果を求めているのかを意識することだと思います。

今回も、目指していたのはDMを発送すること自体ではなく、売却を検討される所有者様との出会いでした。その目的につながる結果が確認できたことに、この案件の手応えがあります。内容を変えた工夫、デジタルを活用した制作、約1か月での発送。これらを個別の作業として捉えるのではなく、お客様の目的に向けた一連の取り組みとして考えることを、今後も大切にしたいと思います。

いつもの販促にも、組み合わせ方でできることがある

今回の案件を通じて改めて感じたのは、以前からある販促手法にも、工夫できる部分があるということです。DMそのものは新しい手法ではありません。それでも、受け取る方に合わせて案内の内容を少し変えることや、その制作にAIなどを取り入れることで、取り組み方は変わります。

私たちは今回、紙で届ける接点を大切にしながら、デジタル技術を使って大量の制作対応を支えました。その組み合わせによって、約1か月で発送まで進めることができました。販促を考える際には、何を新しく導入するかに目が向きがちです。ですが、今使っている手法をどう生かすか、制作や進行をどう工夫するかにも、考える価値があると思っています。

既存の販促を生かす取り組みとして、ホームページやチラシにAI査定の入口を設け、売却相談のきっかけをつくる方法もあります。今回のDM施策とは別の活用例ですが、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

これからも、お客様が実現したいことと、案内を受け取る方の両方を見ながら、デジタルとアナログを組み合わせた提案に取り組んでいきたいと思います。

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