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公開日:2018.06.06 最終更新日:2018.07.23

【不動産広告20年】ベテランアドマンが気付いた3つの業界の問題

ブログの順番が待ち遠しくて仕方がない営業の田中です。
弊社のブログも色々な話題をブログにアップしているのですが、今回は不動産広告の仕事に気付けばもう20年、デザイナー・ディレクター・プランナー・営業と様々な立場から携わった経験からベテランアドマンとして気付いた「売れている不動産会社に大切な3つの事」を書きたいと思います。

1. 現場を楽しめない営業マンは家を売れない?~現場はステージ~

私は週末に差し入れをお持ちし、各販売現場へご挨拶に回らせて頂く事があるのですが、売れておられる現場はとにかく綺麗です。
まず僕が目にするのはトイレです。仮設トイレであれ、マンションギャラリー内のトイレであれど、ちゃんとスタッフの目が届いているかはトイレを見れば分かります。
仮設トイレでも本当に綺麗にしていると匂いもなく快適に使えるものなのかと驚かされる事さえあるくらいです。
それはやはり仕事への取り組み方にも反映されるのか、嫌な事も進んで行う気持ちが見えるのだと思います。

次に意外と思われるかも知れませんが、現場内道路です。
まだ建築されていない区画敷地は土と砂利で覆われています。
そこに大工さんや設備会社さんや様々な業社さんの車が出入りされるので、どうしても現場内道路には小さな石ころやタイヤの土跡が残ってしまうもの。
売れている不動産会社さんの現場では、まず朝から水を撒いて土を落とし、箒で石ころも綺麗に片づけをされます。
お客様にすれば見学に来られて早々に車や靴を到着して汚されるのは気持ちが良くないですよね。

続いて見るのはスリッパです。
販売センター・マンションギャラリー・モデルハウス全てに二足綺麗に並べて揃ったスリッパを置いておられる会社さんは、来られるお客様をもてなす準備がしっかりされておられます。
一番しっかりされておられる会社さんは大人用だけでなくお子様スリッパも常備されていました。
販売予定のあるモデルハウスであれば手袋もご用意されておられました。

そして次に大切なのは、これも意外と思われると思いますが、それは営業スタッフの対応です。
お客さんの来ない現場に「座らされている」とネガティブに考えて、現場にご挨拶に伺っても販売センターのプレハブからこちらを睨んでいるかの様に座ったままの営業マンさんをたまに見ますが、それではお客様も怖がって現場に入って来られなくなります。

以前、現場を心底楽しんでおられる営業マンのお話を聞いたので少しご紹介させて頂きます。

これは数年前に超大型分譲地に着任されたある営業マンのお話です。
その営業マンは新たに現場に入られた際、購入者様一軒一軒をご挨拶に回られたそうです。
そこで、耳にしたのは前任者の対応の悪さでした。購入まではしっかり対応をしていたのに、購入後はさっぱり挨拶もしてくれなくなり、住まいの不具合にも本社に問い合わせてくれとの返答。
それが分譲営業マンと言えばそれまでなのですが、その新任担当者さんは毎日会社の社名が大きく入ったジャンパーを毎日着て挨拶回りを年に2回、全戸回られたそうです。
すると不思議な事が起こり始めるのです。

それは営業マンが街を歩くと入居者の皆さんがご挨拶をしてくれるようになり、ご紹介でのリフォーム・ご契約が増え、モデルハウスが無い宅地販売時にもすでにお住まいのご家族の方が
「どうぞウチでよければ見ていって下さい」
と間取りや仕様を見せてくださり、販売スタッフの一員の様に、この街での暮らしぶりや住環境の良さを生の声でお話ししてくださるようになったのです。
そこからその営業マンの会社での評価が上がり、今では無駄な広告をしなくても売れる現場へと変貌を遂げられました。

現場は営業マンのオンステージです。営業マンの対応次第で素敵な現場(ステージ)へと変貌するのですね。

2.売ったのか?売れたのか?~営業マンスキルに頼らない~

家が売れなくなった売れなくなったと言う不動産会社の方によくお会いします。
売れている不動産会社の社長は「それは売ってないから」とおっしゃいます。
どういう事か?「あなたは今まで不動産を売ったのか、売れたのか」という事です。

プロ野球の野村監督が言った「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉を聞いたことがありますが、これは良い結果には運や偶然、まぐれがつきものだという戒めです。

そして、私が不動産広告に携わりだしたバブル後期は何もしなくても不動産は売れる(勝っている)時代でした。
都心回帰が流行り、郊外で週末は自然と共に余生を過ごしたいと大規模マンションの広告を幾多とさせて頂きました。

しかし私と同じ団塊ジュニアと呼ばれる人口密集層から世代は変わり、時代も変わり不動産は多様化しつつあります。
時代が変わったのに売り方が変わった認識を持てないでいるのは「立地が良かったから売れた」と言う不動産独特の不思議(思い込み?)があります。

立地が良くても高すぎる価格設定や、周辺競合物件の動向を考えない商品企画、営業マンのスキルに頼り切っている不動産販売・・・など、これら従来の広告集客と販売手法からの脱却が必要になってきています。

話を元に戻しましょう。「何故売れないのか」を検証はするのに、どこの不動産会社様も「何故売れたのか」を検証することがあまりありません。
何故か?「立地で売れた・価格で売れた・対抗物件が無いから売れた」と済ませてしまいます。

もちろん、要因を検証しない大きな理由として「不動産には2つとして同じ物件は無い」という商品の大前提が存在します。
私も100戸のマンションであれば100通りの暮らし方があり、見える景色も感じる風も採光も全て違うと教えられました。
だからこそ不動産広告は面白いのですが、成約した要因を統計化しにくい原因でもあります。

しかし、売れた理由をしっかり検証することで成功へのセオリーが見えて来るのかも知れません。
100戸の家が売れた理由には、100家族の、「家を買った理由」が存在するはず。
それをしっかり検証し、「買わせる(買いたいと思わせる)家」に落とし込み、販売戦略としている不動産会社様も存在します。

土地価格や施工価格の高騰が続く中、サラリーマンの平均年収は上がったのでしょうか?と考えてずっと良い住まいをお求めやすい価格で企業努力を続けて売れ続けている不動産会社様があります。
その企業努力の秘密はここではお話出来ませんが、ヒントは家にあるものが無いのです!

常識に捕らわれない、ある意味常識外れで手段を選ばない方法で、本来住まいに求めるモノとその家でのお客様がどういった家族構成で人生を送られるのかを考え抜いた結果がそこにはありました。
その不動産会社様が作るモデルハウスには全てターゲットと物語があり、僕もその会社様のモデルハウスを見るのが大好きです。

私たちが広告を作る際に、その物語にあてはまる訴求をしてその物語の主人公になりそうなお客様をターゲットにすれば良いので、売れるのも本当に早いです。
近年はWEB広告で詳細なターゲティングやエリア設定が出来るので、今の時代に合った販売戦略がそこにはあります。
その会社には営業マンは数人しかおらず、やはり営業マンスキルに頼らない不動産販売の「仕組み」を実現されておられます。

3.ポジションを決める~組織で共有する販売物語の重要さ~

僕はサッカーが大好きです。昨夜は残念でした。。。
小学校からキャプテン翼世代で本気でスカイラブハリケーンをゴールポストに上って練習していました。
名古屋グランパス時代の本田圭佑の無回転シュートを見たときは、ドライブシュートを漫画でみてたので本当に興奮しました。
本日、日本代表メンバー発表ですね。ポリバレントが出来る選手がやはり選ばれるのでしょうか?ファンタジスタが必要でしょうか?

すいません、話が脱線しました。(※実はサッカーの話は文末の結論に繋がります)

先日、分譲マンションも分譲戸建てもやっておられる大手不動産会社様でお話をさせて頂きましたら、広告に関しては各担当の業務領域を分け、完全分業で行っているとの事でした。

広告を考える人、顧客管理をして資料を送る人、広告戦略は集客を人気の現場に集中させて不人気現場を案内し振り分ける。。。
確かに広告費用の問題もあります。作業工数、業務管理・・・間違っていないと思います。

でも売れていません。何故か?
私にもすぐには分かりませんが、分かる方法があります。
弊社では
・WEBサイト制作やWEB広告、アクセス解析を用いてデジタルな分析
・私が直接現場に赴き肌感覚の営業マンの話を聞き、周辺物件を調査ヒアリングを行う
デジタル、アナログの両面の調査分析を突き合わせて課題解決に努めます。文面がつまらないですね~www

記名ブログなので田中らしく話しますと、広告に物語が有るか無いかです。
そしてそれを、広告担当者と現場担当者が共有し、連携できているかどうか。

僕にご相談頂くお仕事で多いのが
広告担当者様からの、「どうしていいのかわからない」
というお悩みです。

広告の手法はもちろんよくご存知なんです。
告知をして資料請求や来場予約を頂いてモデルルームを見て貰い、ローン相談してご契約をする。。。

ある程度までは「売れる」広告なのかも?
でも本当に「売る」ための広告ってそれだけで充分でしょうか?

・この現場は下物が多いのですか?
・この現場は親援助は少ないのですか?
・この現場は対抗物件は何と言って本物件を潰してるのですか?
・ご家族の意向は本当にマンションなのですか?

かつての不動産販売が盛況だった時代、個人情報保護法前ではこういった詳細なお客様情報を現場の販売担当と広告担当者が共有し、その反響情報から広告代理店が施策を導き出して色々と提案をしていました。
今は集客状況すらヒアリングしない広告代理店もいるとか。

出来る営業マンと広告の打合せをさせて頂くと必ず完売までの販売物語があります。
それを共有し各ポジションの人が複数のポジションを理解してポリバレントな働きをしてくれる事が重要です。
人材難がどの会社にもあると思いますが、出来る事を理解して最大限の効果を発揮する事が求められている時代です。
人材が足りなくなってもポジションがちゃんと明確にしてシステムを構築し、ポリバレントな役割分担をしっかりすれば、日本代表もグループリーグ突破してくれる筈です!

実はもう数社、上記の不動産会社内のポジション構築のお手伝いをさせて頂いております。
それは常識に捕らわれない大胆な改革を行われました。色々な軋轢や摩擦があり、調整が大変だったと思いますが、既にその会社様は次のステージへと進んでおられます。
それはポータルサイトに依存しない、自社サイトの充実とソーシャルメディアの活用です。あ?興味あります?

すいません、最後にサッカーよりも大好きなのは不動産広告です。
僕とサッカーに例えた不動産広告のお話をしませんか?
セミナー開催随時受け付けております!
相談無料ですので、不動産広告でお困りの際は常識外れの手段を選ばないファンタジスタ営業のアド・コミュニケーションズ田中正次まで!

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