【要注意】不動産のSNS運用における炎上事例とトラブルの回避方法を徹底解説!
X(旧:Twitter)やInstagram、FacebookといったSNSは、不動産企業の集客に有用なコンテンツです。拡散力が高いという魅力がある一方、炎上のリスクを懸念している方もいるのではないでしょうか。
信頼性を維持しながら自社ならではのコンテンツを発信し続けるためには、対策を練ったうえでのSNS運用が重要です。この記事では不動産業界におけるSNS運用のリスクのほか、炎上事例や対策のポイントを解説します。
目次
- 不動産業界のSNS運用における炎上について
- 不動産会社がSNSで炎上した事例3選
- SNSで炎上した場合の不動産の対応
- 【対策】不動産企業の炎上を回避するSNS運用
- 不動産のSNS炎上対策も兼ねて効果的に運用しよう
不動産業界のSNS運用における炎上について
SNS運用は、不動産企業が認知拡大のために行う広報施策として非常に有効な方法です。拡散力があるため、短期間で情報を広めやすいメリットがあります。一方で、その拡散力が「炎上」という自体につながるリスクも理解しなければなりません。SNS運用ならではのリスクについて2つの視点から解説します。
拡散力が高く、悪い情報が広まりやすい
SNS運用を実施する際に念頭に置くべきなのは、情報の拡散力です。魅力的な情報は素早く拡散されますが、同時に悪い情報も一気に広まります。不動産企業の公式アカウントで不適切な情報を発信すると、炎上のみならず以下のようなリスクにつながることを理解しておきましょう。
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炎上を理由に法的な対処を要する
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企業のブランドイメージダウン
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不動産営業活動への悪影響
関係者の個人的なSNS投稿にもリスクがある
SNS炎上のリスクがあるのは、不動産企業の公式アカウントのみではありません。関係者が個人的に利用しているプライベートアカウントから、個人情報漏えいなどの理由で炎上した事例もあります。
現代では若年層を筆頭に多くの人がX・InstagramなどのSNSアカウントを所有していますが、プライベートアカウントが企業の炎上につながるリスクも十分にあり得ると考えたほうがよいでしょう。
不動産会社がSNSで炎上した事例3選
SNSはさまざまな企業が集客のひとつとして活用していますが、不動産業界でもポピュラーな施策として知られています。ここからは、不動産会社が公式・個人のSNSアカウントで炎上した事例をピックアップ。可能な限り避けたいトラブルですが、具体例をもとに対策を検討していきましょう。
実際の施工と異なる写真をSNSに投稿
不動産企業の公式アカウントで掲載した施工写真が、「事実と異なる」という理由で炎上した事例です。実際に不動産へ施工を依頼したユーザーが、公式アカウントの投稿写真を引用するかたちで口コミとして投稿。
「公開している情報よりも酷かった」という口コミ投稿が次々と拡散され、当該投稿と企業の公式アカウントが炎上しました。もちろん、施工写真そのままの完成になるとは言い切れないものの、顧客にとって悪い印象を強く与える口コミは、SNSを炎上させるきっかけになり得るでしょう。
関係者が芸能人の個人的な情報を投稿
とある不動産企業の従業員が、プライベートなSNSアカウントで「芸能人の接客をした」という旨のエピソードを投稿。芸能人を特定できる名前や、物件価格などを明記したことから炎上につながりました。
類似の炎上事例は複数のSNS・投稿で見受けられ、主に有名人のプライバシーを侵害する行為として問題視されています。プライベートアカウントは統制が困難なため、企業内での教育やルール策定が重要になるといえるでしょう。
炎上に対する謝罪文が不適切
公式アカウントが炎上したのち、「炎上後の対応が不適切だ」という理由で再炎上を招いた事例もあります。SNSなどで投稿した謝罪文が、定型文やコピペではないかという疑いを深めてしまったためです。
さらに、謝罪文の中に「社員研修を徹底していましたが……」など、言い訳のような印象を与える内容があったというケースも。炎上した理由や今後の対策を記載することは重要ですが、閲覧者を不快にさせる可能性がある表現はなるべく避けたほうがよいでしょう。
SNSで炎上した場合の不動産の対応
何らかの理由で不動産企業のSNSが炎上した際には、なるべく迅速に、適切な対応を取らなければなりません。もちろん炎上させない体制作りは必須ですが、万が一炎上してしまったときは、スピーディかつ賢明な判断で信用回復に努めましょう。
SNSの炎上がわかった段階で、まずは事実確認を行います。情報の出どころや投稿内容、企業アカウントであれば投稿者も明らかにしておいたほうがよいでしょう。情報に誤りがあれば迅速に訂正し、企業のミスであれば謝罪文を作成しなければなりません。
対応の素早さは重要ですが、「企業側にミスはないのに一方的に謝罪している」という状況は避ける必要があります。炎上の理由・内容と事実を入念に照らし合わせ、そのうえで必要な対応を進めることが大切です。
【対策】不動産企業の炎上を回避するSNS運用
不動産企業でSNSを運用している、または今後SNS運用を検討している方は、炎上を回避する施策を固めておきましょう。企業内全体でルールを決めるのはもちろん、投稿前にチェックしたり、万が一のときの対応マニュアルを作ったりといった対策が有用です。実践しやすい3つのSNS運用施策をご紹介します。
①SNSの投稿ルールを策定する
企業の集客方法としてSNSを取り入れる際に行っておきたいのが、運用に関するルールの策定です。公式SNSの運用に携わる担当者を中心に、どのような内容を投稿していくのか、なるべく具体的にルール化しておきましょう。
また、企業SNSの投稿ルールと併せて、プライベートのSNS使用についても注意喚起しておくのがおすすめです。前述した事例のようにイメージしやすいエピソードを共有することで、個人情報・社内情報の漏えいといった炎上リスクを低減できます。
②投稿前のチェック体制を強化する
不動産の公式SNSアカウントを運用する場合は、投稿前にチェック作業を取り入れたほうがよいでしょう。誤字・脱字のようなヒューマンエラーはもちろんですが、炎上の火種になる不適切な表現がないか確認を重ねる機会でもあります。
企業のSNS運用は、投稿内容によってはエンターテインメントにもなり得る広報活動です。いわゆる「中の人」が中長期的に魅力的かつ有益なコンテンツを発信し続けるために、チェック体制の強化は必要不可欠といえるでしょう。
③万が一に備えて対応マニュアルを作る
プレスリリースやブログなど数ある集客方法の中でも、SNSは特に拡散力の高いコンテンツです。潜在顧客・顕在顧客を問わず幅広い層が目にするため、「ルールは徹底したが炎上してしまった」という事態に備える必要があります。
非常に速いスピードで拡散されるSNSにおいて、拡散を抑えようとする対策はあまり適切といえません。悪い情報は瞬時に広まるため「どう抑えるか」ではなく、拡散が落ち着いたあとに「どう信用を回復していくか」が重要となります。
謝罪文の投稿や記者会見といった対応はもちろん、電話の問い合わせ対応やSNSコメントの返答など、あらゆるアクションを想定してマニュアルを作っておきましょう。
不動産のSNS炎上対策も兼ねて効果的に運用しよう
不動産業界のSNS運用は、自社の事業内容や実績を認知してもらうために非常に有用な方法のひとつです。拡散力の高さは魅力的ですが、同時に炎上のリスクを高める要素である点も理解しなければなりません。
SNSを運用するうえで対策を強化できれば、投稿によって不本意な炎上を招く可能性も低減できるでしょう。今回ご紹介した炎上事例と対策のポイントを参考にしながら、自社の集客に活かしてみてください。