【ChatGPT】チラシのアイデアでもう悩まない!ChatGPTを駆使した時短チラシ作成
こんにちは。アドランス運営事務局です。
今何かと話題のChatGPT。
ニュースで耳にしたり、実際に使ってみた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「作業効率を上げられるのでは」と、様々な業界や企業が注目しています。
当メディアでも、ChatGPTをブログ記事の執筆に活用できるかを検証しました。
【ChatGPT】不動産メディアのブログ記事を実際に書いた結果
今回はその「ChatGPT」を活用して、不動産チラシを作ってみたいと思います。
実際に制作したチラシも掲載しているので、最後までチェックしてみてください。
目次
- ChatGPTでチラシは作れるのか
- ChatGPTを実際に使ってチラシを制作
- ChatGPTに構成を質問
- ChatGPTにタイトルを考えてもらう
- 構成に見合う写真を提案してもらう
- 各項目のレイアウト配置を考えてもらう
- 効果的なフォントを聞いてみる
- 全体を通した配色について
- もしかして物件名やロゴまで考えてくれる??
- ChatGPTの回答から出来上がったチラシ
- ChatGPTはチラシ制作に活かせるのか
- まとめ:ChatGPTを活用したチラシ制作
ChatGPTでチラシは作れるのか
当メディアAdransを運営しているアド・コミュニケーションズは、広告代理店であり、チラシの制作の案件も受注しております。
今回の記事では、ChatGPTをチラシ制作に活かせるかを検証するべく、チラシの構成やキャッチコピー、デザインについてChatGPTに質問して、実験的に不動産チラシを制作してみました。
ChatGPTはテキスト生成をするAIであり、現時点(2023年5月29日時点)では画像そのものを作成することはできません。
そこで、ChatGPTに質問して指示を仰ぎ、その指示に沿ってチラシを作成するという形式で制作しました。
ChatGPTを実際に使ってチラシを制作
今回は、不動産広告に多くみられるB4サイズの両面チラシを制作します。
ChatGPTをデザインに活用する場合、キャッチコピーなどのテキスト作成に活用するケースが多いかと思いますが、どこまで活用できるのかを検証するため、キャッチコピー以外にもできるだけChatGPTに頼ってみます。
- 構成
- タイトル
- 写真
- 配置
- フォント
- 配色
以上をChatGPTに考えてもらいたいと思います。
ChatGPTに構成を質問
まずはザックリとチラシの構成を考えてもらいます。
ただ構成を考えるだけでなく、例を出したり、なぜその要素を入れるかの意図も教えてくれました。
簡単にまとめると以下の通りです。
【表面】
- キャッチコピー
- メイン写真
- 物件の魅力的な特徴・設備
【裏面】
- 物件の詳細情報
- 住所
- 間取り
- 面積
- 価格
- 建築年月日
- 周辺環境
- 特徴的な設備・改装履歴
- 近隣の施設
- 交通アクセス
- 連絡先
- 電話番号
- メールアドレス
- 担当者名
ここから、要素を分解して質問していきます。
ChatGPTにタイトルを考えてもらう
キャッチコピーは構成の回答で例にあがった「夢のマイホームが手の届く価格で実現!」にします。
表面の「物件の魅力的な特徴・設備」に使用するタイトルとテキストを考えてもらいます。
タイトルに加えて、補足説明もしてくれます。
タイトルなので簡潔な一文が返ってくると思いましたが、三文もあります。
一文にまとめてもらいました。
しかし、タイトルにしてはまだ長い印象なので、添削が必要です。
また、合わせて「周辺環境」のタイトルも考えてもらいました。
こちらも、タイトルと補足説明を生成してくれましたが、タイトルにしては長い印象です。
先程と同様に一文にまとめてもらいます。
タイトルだけでなく補足説明も丸ごと一文にまとめられてしまい、違和感のある文になりました。
(先程は同じ質問形式で、タイトルのみを一文にまとめてくれたのですが…)
それに、一文とは言え、タイトルにしては長いので、こちらも添削が必要です。
その他についても、こちらで添削はしましたが、テキストは全てChatGPTに生成してもらいました。
構成に見合う写真を提案してもらう
構成やタイトルについて質問したときに、写真を掲載するといいと回答にあったので、どのような写真がいいのか、何枚載せればいいのかも質問してみました。
各項目のレイアウト配置を考えてもらう
ChatGPTにチラシのレイアウトを考えてもらいます。
「文章を生成するAIですので」と返されてしまいました。
「Webデザインのワイヤーフレームを考えて」という質問に、「|」や「ー」といった記号で図のようなものを作り、ワイヤーフレームを作っている例を見たことがあります。
もしかしたらチラシのレイアウトもできるのではと思ったのですが…
質問の仕方によってはそのような形で提案させることも可能のようです。
しかし、レイアウトのポイントを教えてくれました。
レイアウトの作成はできないと回答があったので、地道ではありますが、それぞれの要素をどこに配置すればいいか質問してみました。
どこに配置するのが一般的か、そしてその理由も教えてくれました。
メイン写真については、配置だけでなく、どんな写真を使用すれば良いかの提案もあります。
提案はどれも、〇〇〇〇の上に・下に・近くに配置、〇〇〇〇とまとめて掲載、というものでした。基本的に縦方向のみで配置を考えているようです。
全ての要素をどこに配置するか質問しました。
ChatGPTの提案通りのレイアウトはこんな感じです。
【表面】
【裏面】
裏面に一部、何もない箇所ができてしまいました。
なにか追加できることがないか質問してみます。
空白になってしまうのは、間取り図の右なので、「物件の魅力的なポイントや特徴、こだわりポイント」を掲載することにします。
簡単にまとめた間取りから、ポイントを教えてくれました。どれもそのまま使用できそうなほど自然な文です。
ただ、LDKに大きな窓という伝えていない情報が反映されていたり、それっぽい事実とは異なる情報を返してくることもあります…
また、今回の5,6の回答はこの質問で伝えた間取りについてではなく、以前の質問で伝えた物件の特徴についての情報が反映されています。
以前の情報が反映されるときと、そうでないときの違いは不明です。
効果的なフォントを聞いてみる
チラシの雰囲気を左右するフォントも、ChatGPTに選んでもらいました。
具体的なフォントをあげて欲しかったのですが、質問の仕方が悪かったようで、ふんわりした回答が返ってきました。
次は、物件の特徴とデザインを伝えた上で、何のフォントを使用すればいいか質問しました。しかし、回答として返ってきたのは、まさかの英語のフォントでした。日本語で質問・回答しているので、当然日本語フォントがでてくるかと思っていましたが、誤算でした。
「(上の質問について、英語のフォントでなく)日本語のフォントを教えてください」という意図で質問しましたが、制作しようとしているチラシで使うフォントでなく、普通に「日本語フォントにはこんなものがあるよ」といった返答でした。
タイトルの作成において、長いテキストが生成された際に「一文にしてください」など一言のみで回答を得られていたので、今回もいけるかと思いましたが、具体的に質問しなければならないようです。
物件の特徴とデザインを伝え、何の日本語フォントを使用すればいいか質問すると、やっとほしかった回答が得られました。
正直、選定されたフォントについては「う〜ん?」という感じですが、フォント名とどんな印象や雰囲気をもたらすかまで説明があります。
全体を通した配色について
続いて、デザインについて質問してみました。
チャット履歴から、物件の特徴はわかっているのではと思いましたが、ざっくりとした回答が返ってきました。
物件の特徴を伝えるとより具体的に提案をしてくれました。
さらに具体的に、カラーコードを出してもらおうと思います。
ChatGPTでWebデザインしてみた系の記事で、カラーコード出してるの見たことあるけど?と思い、質問を少し変えてみます。
先程はカラーコードは出せないという回答でしたが、質問をほんの少しですが具体的にしたら、出してくれました。(しかもさっき指定したCMYKで)
やはり、それまでのチャットでの情報を反映してくれる前提で質問すると、ほしい回答が得られないようです。
もしかして物件名やロゴまで考えてくれる??
物件名も考えてくれるのでは?と思い、質問してみました。
すごく“ぽい”ネーミングです。
実際にChatGPTにネーミングを考案してもらう場合は、すでに同じネーミングのものがないか調査しましょう。
物件ロゴに使うモチーフについても質問しました。
自然に恵まれた静かな住宅街の物件ということで、一つ目のアイデアを参考にします。
ChatGPTの回答から出来上がったチラシ
こちらがChatGPTに質問して制作したチラシです。
※架空の物件のチラシであり、写真やイラストはすべてイメージです。
結果的に、ChatGPTに考えてもらった部分は以下のようになりました。
- 構成
- 物件名・物件ロゴのモチーフ
- テキスト(ChatGPTで生成されたものを添削)
- おおよその配置
- 写真(何枚使用するか・どんな写真を掲載するか)
- 配色
ChatGPTはチラシ制作に活かせるのか
結論:「現状は自分で考えたほうが速い」
今回は、ChatGPTをチラシの制作にどこまで活用できるのかを検証するべく、できるだけChatGPTに頼りましたが、正直、「自分で考えたほうが速い」と思いました。
ほしい回答がくるように質問を考えたり、質問し直したり、生成された文を添削したり、情報を精査したり、むしろ工数が増えてしまいました。
コピー作成・デザイン・不動産広告の知見がある人材がいる場合、あまり効率は上がらないのではという印象です。
ChatGPTへの質問力が問われる
自分が欲しい答えをもらうには、具体的な文字数を指定したり、できるだけ多くの情報を提示したり、いかにわかりやすい質問をするかが重要です。
「タイトル=簡潔な一文が返ってくるだろう」と思っていたら、2,3文の長文が返ってきたり、「さっき物件の特徴は伝えたからわかるだろう」と思っていたら、「物件の特徴がわからないので答えられません」と返ってきて、質問し直すということが何度かありました。
また、ChatGPTの回答が安定していないのか、「さっきはこの質問方式でいけたのに、今回はほしい回答がこなかった」とか「さっきは前の質問で伝えた情報も反映してくれたのに、今回は一から伝えないといけない」とか「さっきは出来ないって返ってきたのに、今回は出来た」ということもありました。
回答の精度を上げるには、
「物件のキャッチコピーを20文字程度で考えてください。物件の特徴は〜」
というように、字数などのテキスト生成のルールを設けたり、情報を提示したり、できるだけ具体的な質問をすることが重要です。
何度か利用してみて、一度で回答を得やすい質問フォーマットを作成すれば、効率を上げることができそうです。
ChatGPTだけでなくデザインの知識が必要
やはりテキスト生成をするAIなので、チラシ制作に活かせる範囲は限られます。
特にデザイン面は自分で考えなければならない部分が多く、また、ChatGPTからの提案の良し悪しを判断するにも、デザインの知識が必要です。
また、キャッチコピーなどのテキストの作成においては、デザインだけでなく、不動産広告の知識が必要だと感じました。
不動産広告には、消費者の誤認を避けるために、使ってはいけない禁止用語があります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
例えば、「最高」といった最上級表現が使われていたり、不動産広告的にNGな表現が生成されることもあったので、使用する前に精査が必要です。
このように、ChatGPTのチャット画面の下部には “ChatGPT may produce inaccurate information about people, places, or facts.”(ChatGPTは、人物や場所、事実について誤った情報を生成することがあります。)との表記があります。
ChatGPTが生成したテキストを使用する場合は、文法だけでなく内容もチェックしなければなりません。
そのためにも、ユーザーにはテキストが適切かを判断するための知識が必要です。
まとめ:ChatGPTを活用したチラシ制作
現段階では、ChatGPTをチラシ制作に活用するのは難しいかと思われます。
ChatGPTによって、考える時間を削減することはできますが、精度の高い回答を得る質問の作成・添削・情報の精査に工数がかかってしまうからです。
基本は自分で制作し、キャッチコピーの作成など、一部分のみChatGPTを利用し、添削や調整をして使用するというのが、現状でのチラシ制作におけるChatGPTの活用法でしょうか。
ChatGPTは、日々改良されているので、より簡単に精度の高い回答を得られるようになれば、活用の幅も広がるかもしれません。
ただし、前述の通り、生成されたテキストは正確とは限らないので、使用する前に必ず精査しなければなりません。
自分に知識のない分野だと、誤りに気づくことが難しいので、実務に利用する場合は、情報を精査するのに十分な知識のある分野のみに活用するのが無難でしょう。
不動産広告のチラシ制作について、お困りのことがありましたら、当メディアAdransを運営しているアド・コミュニケーションズにお問い合わせください。
不動産の知識を持ったスタッフに、制作スタッフも在籍しているので、安心してお任せいただけます。
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