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2023/09/04 最終更新日:2024/07/04
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【ChatGPT×画像生成AI】企業キャラクターの作り方公開!サンプル有

【ChatGPT×画像生成AI】企業キャラクターの作り方公開!サンプル有
編集者:アドランス運営事務局

こんにちは。アドランス運営事務局です。

当メディアでは、今までにChatGPTを活用して、実験的に記事やチラシを制作しました。
【ChatGPT】不動産メディアのブログ記事を実際に書いた結果
【ChatGPT】不動産広告のチラシを作ってみた

今回の記事では、ChatGPTと画像生成AIでキャラクターを生成してみようと思います。

実際に生成されたキャラクターも掲載しているので、最後までご覧ください。

目次

  1. 不動産会社がキャラクターを制作するメリット
  2. ChatGPT×画像生成AIでキャラクター制作
  3. ChatGPTでキャラクターアイデア作成
  4. ChatGPTでプロンプト作成
  5. 画像生成AIにプロンプト入力
  6. 完成したキャラクター
  7. 実際に制作してみて
  8. 画像生成AIによるキャラクター制作における懸念点
  9. まとめ

不動産会社がキャラクターを制作するメリット

キャラクター制作のメリットは大きく分けると、「認知・集客」と「情報発信」の二つがあります。

認知・集客

キャラクターを起用することで、「企業・サービスが認知されやすくなる」というメリットがあります。
キャラクターに企業・サービスの特徴や理念等を反映させることで、キャラクターを通してイメージを伝えることができます。
また、キャラクターを使用することで、関心や親しみやすさを持ってもらうことが可能です。

特に不動産業界は、「家」という生活に深く関わる商材を取り扱います。多くの人にとって、“人生で一番大きな買い物”となるものです。
キャラクターを起用して親しみやすい印象を与えるのは、効果的でしょう。

また、潜在顧客にもキャラクターを覚えてもらえれば、家を購入する際に「あのキャラクターの不動産会社も調べてみるか…」というように、集客に繋がる可能性もあります。

情報発信

キャラクターを通して情報を発信し、コミュニケーションを深めることができます。
伝えたい情報をキャラクターに喋ってもらうことで、内容に興味を持ってもらいやすくなります。

例えば、会社案内で事業の説明をキャラクターにしてもらったり、キャラクターのSNSアカウントを作って企業やサービスの情報を発信することもできます。

また、キャラクターを広告に掲載したり、Webサイトに登場させたり、ノベルティに使用したり、着ぐるみにしたり、様々な展開が可能です。

実際に、当メディアを運営するアド・コミュニケーションズでは、不動産会社様のキャラクター制作とノベルティ制作、着ぐるみ制作を行ったこともあります。
会社のPRに!キャラクターを使用した高い販促効果
イメージキャラクターをカタチにするには!?着ぐるみ制作について

ChatGPT×画像生成AIでキャラクター制作

ChatGPTでキャラクターアイデアとプロンプト(画像生成AIに入力する指示)を生成し、画像生成AIでキャラクターを生成する、という流れで進めます。

実験的にアドランスのマスコットキャラクターを作ってみます。
(※実際にキャラクターとして使用しているわけではありません)

ChatGPTでキャラクターアイデア作成

まずは、どんなキャラクターにするかを決めます。

アドランスのWebサイトから、いくつか情報をピックアップし、キャラクターを考えてもらうと、3つのキャラクターアイデアが生成されました。
キャラクター名・外見・性格・特技があり、それぞれタイプの違うキャラクターです。

さらに詳細にアレンジが可能ということで、追加情報を与えて、一つ目の“アドランちゃん”のアイデアをブラッシュアップします。

髪の毛先の色やハイライト、ブローチなど、外見の装飾が増えました。
やたらデバイスを持っていたり、特技に関しては伝えた情報そのままだったり、少々ツッコミどころもありますが…
どの項目に関しても、少し具体的になりました。

提案されたキャラクターはどれも人間だったので、動物のキャラクターも考えてもらいます。

動物のアイデアも複数欲しいので、追加で頼んでみました。

どれも、動物の選定の理由がアドランスのコンセプトによく合っています。
動物の種類が、キャラクターの性格や特技にもよく反映されていて、人間のキャラクターよりコンセプトがわかりやすいです。

今回はこの6つのキャラクターアイデアの中から、きつねのキャラクター「アドランスキー」を生成しようと思います。

ChatGPTでプロンプト作成

ChatGPTで生成されたアイデアをもとに、画像生成AIのプロンプトを生成します。

プロンプトとは、簡単に言うと「AIへの指示」です。
ユーザーは、画像生成AIにプロンプトを入力することで、どんな画像を生成してほしいかを指示します。
画像生成AIごとにプロンプトのフォーマットがあり、使用する画像生成AIに合ったプロンプトを作成することで、より精度の高い画像を生成できます。

今回は、画像生成AIはClipdropのStable Diffusionを利用します。

ChatGPTに画像生成AIでキャラクターを作成するためのプロンプトを考えてもらいました。

日本語のプロンプトが生成されました。
多くの画像生成AIは英語対応なので、勝手に英語になるかと期待しましたが…

先程のプロンプトを英語にしてもらいました。

日本語のときもそうでしたが、プロンプト“っぽくない”です。
プロンプトは、特徴を表すいくつかのワードが「,」で区切られたフォーマットですが、これは文章になっています。

日本語で簡単に例えると、
“ビーチのイラスト、泳ぐ人、ヤシの木”
となるべきものが、
“ビーチのイラストを作ってください。泳いでいる人がいます。ヤシの木が生えています。”
となっているイメージです。

「Stable Diffusionのためのプロンプトを書いて」と具体的な画像生成AIの名前を出してみました。

一つ前のものとあまり変わっておらず、このままでは使えなさそうです。
というか、ChatGPTの回答で気づきましたが、ChatGPTが学習しているのは2021年9月までの情報で、Stable Diffusionが公開されたのは2022年です。
そもそもChatGPTに「Stable Diffusionのプロンプトを作って」と指示するのは無茶でした。

ChatGPTへの指示を推敲するより、自分で修正したほうが速そうなので、今回はChatGPTに頼らずに手直しします。

画像生成AIにプロンプト入力

こちらが簡単に手直ししたプロンプトです。

“a character based on a fox, a gradient of blue and silver, with the tips of the tail and insides of the ears incorporating the color #007fab, a tablet-shaped pendant around the neck, a tail wrapped with pamphlets and flyers, a trail of light at step, an elegant and intellectual aura, plain and untextured complete full white background”

文章だったものを名詞にし、「アドランスのロゴの色」という部分は具体的な色を提示し、見た目に関係ない情報を省略し、白の背景という情報を追加しました。

このプロンプトをClipdropのStable Diffusionに入力します。


“Enter your prompt”に上のプロンプトを入力し、Generateをクリックします。

完成したキャラクター

こちらが実際に生成されたキャラクターです。

一つのプロンプトで4つのキャラクターが生成され、「+」をクリックすると、さらに追加で生成されました。

実際に制作してみて

ChatGPT

アドランスやアドコミのWebサイトに載っている情報をまとめて伝えるだけで、精度の高いキャラクターアイデアが得られました。
人がアイデアを練るとなると時間がかかると思いますが、指示を入力してほんの数秒でアイデアが返ってきました。
ChatGPTにURLごと読み込ませるプラグインを利用すれば、情報をまとめる工程が省略でき、さらにスピードアップが期待できそうです。

伝える情報が多いほど、外見の装飾が多くなる傾向にあるので、取捨選択が必要だと感じました。
ブラッシュアップするために追加情報を伝えたら、情報を外見に反映しようとするあまり、装飾が増えてごちゃごちゃした印象になりました。
指示する際に装飾の数を制限したり、必要ないと感じたものは省くなどの対策をしたほうが良さそうです。

また、プロンプトっぽくない文章が生成されました。
今回は、筆者が簡単に手直ししましたが、複数のキャラクターを作る場合は、毎回手直しするのは工数が増えるので、テンプレートを作り、そのフォーマットに沿って作成するように指示する必要がありそうです。

画像生成AI

一つのプロンプトで複数のキャラクターを生成できるのは便利だと思いました。実際に生成されたものを見てから、より自分のイメージに近いものを選択できます。

生成されたキャラクターはどれも、ぱっと見のクオリティは高いと感じました。ゲームとかアニメに出てきそうです。
しかし、不自然な箇所がいくつかあります。(脚の数や向き、キャラクター周りの謎の装飾のようなものなど…)
不自然な箇所は、プロンプトをブラッシュアップすれば解決できるかもしれません。不自然な箇所ができないプロンプトのテンプレートを作成できれば、より精度の高いものが生成できそうです。

また、同じキャラクターで複数パターンを生成するのは難しいのではと思いました。
一般的に、ポーズ違い・表情違いというように一つのキャラクターで複数パターンのイラストがあると思います。
実際に、全く同じプロンプトを使って同じ画像生成AIでキャラクターを生成してみました。

1回目に生成されたキャラクターと似ているものもありますが、全く同じものは生成されません。
しかし、調べてみると、同一キャラクターでポーズや表情の違う画像を生成できる拡張機能があるようです。
この拡張機能を使えば、笑顔・ウインク・手を挙げている・指をさしているなど、様々なパターンが生成できるかもしれません。

不動産業界での活用

キャラクターをチラシやWebサイトに挿絵的に掲載するのはもちろん、案内人のように物件を紹介してもらうと面白いなと思いました。

また、家の購入を検討されるお客様に渡す資料は、家の性能・構造・設備など専門的な内容もあり難しくなりがちですが、キャラクターを登場させることで、親しみやすい印象を与えることができます。

ChatGPTと画像生成AIを活用して簡単にキャラクターを制作できるようになれば、物件ごと・シリーズごとにキャラクターを制作することも可能でしょう。
その物件特有のコンセプトをキャラクターに反映させれば、より情報が伝わりやすくなります。
例えば、便利な家事動線が特徴の物件にはエプロンをつけたキャラクター、テレワークに使える部屋がある物件にはパソコンを持ったキャラクター、のように一目で物件のコンセプトを伝えることができます。

画像生成AIによっては、クレジット掲載が必要な場合などもあるので、必ず規約を確認するようにしましょう。

画像生成AIによるキャラクター制作における懸念点

ニュースやSNSなどで、画像生成AIに対する否定的な意見を目にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際に制作したり、画像生成AIについて調べていく中で、その懸念点がより明確になりました。

著作権について

著作権とは、著作者の権利・利益を保護するためのものです。著作物を創作した時点で発生する権利なので、手続き等は必要ありません。

著作権侵害とは
類似性:後発の作品が既存の著作物と同一、又は類似していること
依拠性:既存の著作物に接して、それを自己の作品の中に用いること
の二点から判断されます。

文化庁は「AI生成物は、既存の著作物との類似性の程度によっては、依拠性が認められ、許諾なく利用すれば著作権侵害となるおそれがある」としています。

AI生成物の依拠性に関しては、まだ文化庁も議論や検討を進めている段階です。
今後の動向を注視したいと思います。

商標登録について

著作権と混同されがちなのが、商標権です。

著作権が創作の時点で自然に発生する権利なのに対して、商標は特許庁に申請する必要があります。
特許庁の審査を受け、商標登録された時点で権利が発生します。
著作権と異なり、許諾なく利用した場合は、商標登録されていることを知らなかった場合でも侵害と認められます。

商標登録においては、AI生成物はどのような取り扱いとなるのでしょうか?
特許庁に問い合わせてみました。

  • 「画像生成AIによって生成されたロゴ・キャラクターの商標登録は可能か」
  • 「そもそもAIで生成されたかは審査基準に含まれないのか」

を問い合わせました。(画像生成AIの規約に、商標登録を規制するものがないことを前提とします)

画像生成AIを使用して制作したロゴやキャラクターの商標登録は認められるのかについてですが、出願商標がAIで生成されたものであるか否かは商標登録の要件とはかかわりがありません。
また、AI生成画像の商標登録に関する審査基準についても、現時点でそのようなものを策定する予定はありません。

特許庁商標課によると、AIで生成されたかどうかは、商標登録には影響がないようです。
また、現時点では、AI生成物の商標登録に関する審査基準を制定する予定もないとのことです。

倫理的観点の問題

画像生成AIは、無数の著作物を著作者の許可なく使用している上に、クリエイターの立場を脅かしているとして非難されています。

2023年に一般社団法人日本芸能従事者協会が行った「AIリテラシーに関する全クリエイターのアンケート」では、26,891名のクリエイターが回答しました。
AIリテラシーに関する全クリエイターのアンケート

「AIによる権利侵害などの弊害に不安がありますか」という質問に93.8%が「不安」と回答しています。

「どんな不安がありますか?(複数回答可)」という質問で、一番多かった回答は「勝手に利用される(91.4%)」でした。
次いで多かったのは「権利がなくなる(64%)」、「技術が奪われる(62.5%)」です。

「ご自身の作品等で実際にAIに使われた事例があれば教えてください」という質問に対しては、
「イラストを無断で画像生成AIの学習データに使われた」
「Image-to-Image(既存の画像をAIに読み込ませ新たに画像を生成する機能)で自分のイラストを勝手に改変された」
「SNSに投稿した画像を第三者に無断で使用された」
などの事例が報告されています。

また、39.0%が法整備・法規制を求めており、26.9%が学習の禁止・商業利用規制・利用停止してほしい、外国並みの規制をしてほしいと回答しています。

現状では、画像生成AIを規制する法がなく、クリエイターを守るための法整備が不十分だと考えられます。

まとめ

ChatGPTと画像生成AIを活用して、ほとんど人の手を使わずにキャラクターを制作することができました。
人がアイデアを考えてキャラクターをデザインするのに比べて、時間が大幅に短縮されたように思います。

しかし、キャラクターの精度や同一キャラクターの複数パターン生成などの問題点もあります。
初心者がすぐに使いこなせる訳ではなく、精度の高いキャラクターを生成できるようになるには、プロンプトの精度を高めたり、拡張機能を利用したり、画像生成AIに対する知識が必要です。

また、法的・倫理的観点の懸念点も少なくありません。
画像生成AIの規約や法律に則り、個人で楽しむには問題ありませんが、AI生成物を発信したり、また、企業として取り扱うには厳重な注意が必要です。

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